底抜けに明るいって,すごく強いことだと思う。
●一人目は,高校・大学時代の友人Tくん。
高校生のときは,チーマー(?)風の不良で,
ふつーにコンビニ前でカツアゲしてそうだった。
でも,意外に(?)頭は切れ,しかも根は真面目。
弁護士になるべく、大学に入ってすぐに司法試験の勉強を始めていた。
大学1年生の頃はあまり司法試験を受けるつもりは
なかったので,図書館にこもって勉強をしている
彼の姿にびっくりしたもの。
ほとんど法律を勉強していなかったので,彼と
法律の会話をしたとき,いかに差がついたものかを
実感したのをよく覚えてる。
何だかんだいって司法試験を受けようということになり,
自分もその後予備校に通い出し勉強をはじめた。
* * *
結局自分の方が先に受かってしまい,先に修習に飛び立ち
彼はいまも法科大学院で勉強している。
自分も合格後は自習室にいかなくなったので,予備校の前で
すれ違うこともなく,彼の話は噂だけで聞いていた。
毎回僅差で不合格を経験し,一度はグレて(?)一般企業に
就職したものの,やはり弁護士に,ということで再び
勉強を再開したとのこと。
そんな勉強中の彼に,この間友人宅で会った。
すごい快活に「久しぶりー!」と,とめどなく昔話。
弁護士になったら一緒に仕事したいねーとか色々と
あそぼーぜとかそういう他愛もない会話をしていた。
もし自分が逆の立場だったら?
きっと卑屈になるかもしれない。
自分がそこまで力を注ぐ試験に後から勉強したのに先に
受かってしまう奴とは,ココロのどこかでひっかかって
しまうだろう。そこまで明るい顔で話せるだろうか?
そう思いをめぐるうちに,彼がとても強い人間であることに
改めて気づいた。
「底抜けの快活さを保つこと」
状況が厳しくなればなるほど,それを保つのは難しくなる。
正直,自分は当時,いつになく忙しく,かなり疲労感(悲壮感?)
の漂う雰囲気を漂わせており,彼ほど明るく振る舞えなかった。
状況が厳しくなると,すぐぶつぶつ文句を言ったり,物事を
マイナスに捉えたり,悲観的になったりすることが多かった
自分がむしろ恥ずかしいと思い,ひょんなタイミングで
彼から大切なものを教えてもらった気がする。
●二人目はとあるクライアント
9月を多忙にした一因の(凶悪な)案件の担当者。
彼女は4徹くらいして,ぎりぎりディールはクローズ。
弁護士サイドはクローズ前,完全に疲弊しきっていたのに,
彼女は
「ここまで来たらもう笑うしかなくて~」
とかいいつつ,高いテンションで最後まで乗り切ってしまっていた。
きっと,
明るく振る舞う→エネルギーが出る
というメカニズムもあるような気がする。
あまりにハイなのも困るかもだけど,
「底抜けに快活であること」
これはとっても大切な強さの一つだと感じました。